勿忘草(わすれなぐさ)|忘れられない愛を伝える可憐な花
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春から初夏にかけて、小さく可憐な花を咲かせる勿忘草(わすれなぐさ)。その愛らしい姿とは裏腹に、名前や花言葉には、心に深く刻まれるようなロマンチックな物語が秘められています。今回は、そんな勿忘草の魅力と、その由来についてご紹介します。
勿忘草の名前の由来:悲恋の伝説
勿忘草の名前は、中世ドイツの悲しい恋の伝説に由来すると言われています。
その昔、ドナウ川のほとり。ある騎士ルドルフが、愛する恋人ベルタのために、岸辺に咲く美しい花を摘もうとしました。しかし、足を滑らせて川に落ちてしまいます。ルドルフは最後の力を振り絞り、摘んだ花をベルタに投げながら、**「Vergiss-mein-nicht!」(私を忘れないで!)**と叫んで水の中へと消えていったのです。
残されたベルタは、その花をルドルフの墓に供え、彼の最後の言葉を花の名前にしたと言われています。このドイツ語の「Vergiss-mein-nicht!」が、英語では「Forget-me-not」と訳され、日本では明治時代に植物学者の川上滝弥氏によって「勿忘草(わすれなぐさ)」と美しい和訳がされました。
勿忘草の花言葉:真実の愛、そして友情
この伝説から、勿忘草には以下のような代表的な花言葉がつけられています。
- 「私を忘れないで」
- 「真実の愛」
- 「誠の愛」
また、花の色によっても花言葉が少し異なります。
- 青色の勿忘草: 「真実の愛」「誠実な愛」
- 白色の勿忘草: 「私を忘れないで」
- ピンク色の勿忘草: 「真実の友情」
大切な人への贈り物に、勿忘草のブーケや鉢植えを選んでみてはいかがでしょうか。その花言葉に想いを乗せて、メッセージを伝えてみるのも素敵ですね。
勿忘草の特徴
勿忘草は、ムラサキ科ワスレナグサ属に分類される植物です。
- 開花時期: 春から初夏(主に3月下旬~6月上旬頃)
- 花の色: 青色が代表的ですが、白、ピンク、紫などもあります。
- 草丈: 10cm~50cm程度。園芸店でよく見かけるのは背の低い品種が多いです。
本来は多年草ですが、日本の高温多湿の夏を越すのが難しいため、日本では一年草として扱われることが多いです。日当たりと水はけの良い場所を好みます。
ご自宅で勿忘草を育ててみたい方は、種や苗から育てることができます。
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小さく可憐な勿忘草ですが、その背景には切なくも美しい物語があることを知ると、より一層愛おしく感じられますね。ぜひ、この花が持つメッセージに触れてみてください。
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